第78回全日本学生音楽コンクール東京大会本選小学校の部にて、トゥルーラブ真凛さん(小6)が第3位を受賞されました。

第78回全日本学生音楽コンクール東京大会本選小学校の部にて、トゥルーラブ真凛さん (小6)が第3位を受賞されました。

2024年12月1日横浜みなとみらい小ホールにて行われる全国大会に出場します。

御木本メソッドのフィンガートレーニングを毎回ノートに記録し、ピアノがない所でもトレーニングできるので移動時間でも復習を頑張っています。

本選のモーツァルトソナタ2番k.280全楽章を弾き、モーツァルトらしい溌剌さと共に深い表現も出来ました。練習の時からまわり道せずイメージしている演奏に近づけたようです。

真凛さんは「演奏をする時に、指、腕の使い方、姿勢も意識するようになりました。コンクールの課題曲で苦手な箇所は、指の使い方、体の使い方を教えて下さったので、本番は安心して演奏できました。これからも、色々な曲に挑戦できる様に勉強していきたいです。」

と話されました。

真凛さんはいつも前向きで明るいお嬢さんで、お家でも良く練習される努力家です。

第31回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナー 

2024年9月1日 (日)、第31回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナーを Zoomによるオンラインセミナーにて開催しました。

今回は整形外科医の益田 宗彰医師を講師にお迎えし、ピアノ演奏と深く関わる手と上半身の解剖を紐解き、整形外科医の視点からピアニストへの数々の有益なアドバイスをいただきました。

益田 宗彰医師プロフィール:1998年に北海道大学を卒業して、九州大学の整形外科に入局。
九州大学病院など関連病院での研修を経て、2006年より現在の勤務先の総合せき損センター勤務。2020年から現職。日本整形外科学会専門医、脊椎脊髄専門医等の資格を有する。

『整形外科医が語る「手」の話』

・解剖を眺めてみる・・・関節の基本構造と骨と筋肉の動きについて

・進化の過程で人類が得た「手」の能力

・脳と脊髄、手足のつながり

・なぜ思った通り、なめらかに手足は動くのか – 運動命令とフィードバック-

・手の機能にまつわるさまざまな疾患、トラブル

・音楽家はアスリート

・トラブルを予防するために

セミナーでは、難解な解剖学の話を益田先生の親しみやすい言葉でわかりやすく解説されました。実例を交えた説明や、永久保存版の30ページに及ぶ充実した資料により、敷居の高さを感じずに興味を持って理解を深めることができました。

解剖学的な知識に基づいた正しい姿勢や上肢・手指の動きは、より自然で滑らかな演奏と表現力の向上につながります。指導の現場においても解像度が上がり、生徒の問題点を見つけやすくなったり正しい意識の向け方を具体的に伝えることに大いに役立つと感じました。

また、手のトラブルの原因を理解し、予防策を講じることができるとともに、加齢や使いすぎによるトラブルがあったとしても、このような症例があるという予備知識があることで、慌てることなく適切な対処ができるのは大変心強いことだと思います。

何より大切なことは、故障の予防と故障をしない奏法を身につけることです。故障は多くの場合、無理な奏法が原因であり、その原因を改善しない限り、何度も故障に悩まされることになりかねません。

このようなトラブルを予防するために、『音楽家はアスリートの要素がある』という意識を持ち、演奏に練習時間を費やすだけではなく、身体づくりのためにストレッチや肩回りの体操といったウォーミングアップや、演奏後のクールダウン等の演奏前後の身体のケアを行うことが重要です。やみくもな練習を避けて自分の身体の限界に気付き、よく観察して意識的な練習を行うことが大切であること。また、痛みは身体の黄色信号であり、違和感をキャッチし、くれぐれも無理な練習をしないよう気を付けることなど、様々な症例の患者さんを診てこられた益田先生の説得力のあるお話に大変感銘を受けました。

セミナー終盤では、事前に参加者から提出された質問についての返答と、参加者からの質問への返答がなされ、大変有意義な濃い内容の2時間となりました。

今回は特別に、アーカイブ配信希望者だけでなく当日の参加者にも3週間のアーカイブURLが発行され、復習ができるようにご配慮くださいました。複数回視聴することで、より深い理解と知識を定着させることができて、本当にありがたい限りです。

手や身体の故障や痛みを抱えることなく、一生健やかにピアノを演奏できる奏法を身につけること。また、身体のコンディションを整えるためにウォーミングアップやクールダウンなどのメンテナンスを積極的に取り入れ、常にベストな状態で音楽と向き合えるように、自分自身の身体を労わっていく必要性を学びました。

今回のセミナーをきっかけに、解剖学に対する興味の範囲がぐっと広がりました。今後も折に触れて資料を読み返し、演奏や指導上で遭遇する様々な問題の謎を解明するヒントとして、知識を一層深めていきたいと思います。

みなさま、新学期のお忙しい中、ご参加いただき誠にありがとうございました。

ムジカノーヴァ 2024年7月号掲載のお知らせ

本村久子代表理事の記事がムジカノーヴァ2024年7月号に掲載されました。

「御木本メソッドと体幹トレーニング」〜全身を連動させ豊かな音色に

体幹トレーニングが必要な理由や演奏時の基本の姿勢、体幹トレーニングがもたらす演奏への効果、ウォーミンアップについてのインタビュー記事が掲載されています。

本村 久子
本村 久子代表理事

皆様、ぜひお手に取ってご覧ください。

2024 御木本メソッドアカデミー 一般公開セミナー

2024年5月12日 (日)、御木本メソッドアカデミー 一般公開セミナーを加賀町ホールにて開催しました。講師はピアニストの佐藤美香特別講師です。

佐藤美香
佐藤美香特別講師

『~御木本メソッド、演奏への活かし方~』というテーマで、2時間以上に及ぶ熱のこもったセミナーとなりました。御木本メソッドは技術的に弾けないところを改善するためにあると共に、出したい音を作るためのメソッドであること。トレーニングから演奏に移る時、そこに音楽を乗せて音に息を吹き込み、魂を宿らせることが必要なのだという一貫した強いメッセージがありました。

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第32回パリ国際アマチュアピアノコンクール本選にて小宮山康子さんが1位およびプレス賞を受賞しました。

この度2024年4月1日パリで開催された第32回パリ国際アマチュアピアノコンクール本選にて小宮山康子さんが1位およびプレス賞を受賞しました。

小宮山さんは40代でピアノを再開後に腱鞘炎に悩み、御木本メソッドを学びたいとアカデミーのホームページにご相談を投稿され現在に至っております。

世界各国から参加者が集う伝統あるパリの本選では、バッハ、デュティユーを弾かれ、その響きの美しさ、音色の変化の素晴らしさも大変評価されました。

御木本メソッドのお陰で腱鞘炎が快復しコンクールに挑戦できました、とパリにもトレーニングボードを持参したそうです。

「御木本メソッドはプロフェッショナル向けでハードルが高いと思っていましたが、私のようなアマチュア向けにもとても勉強になるので、演奏に悩む多くの方々に広まって欲しいです」と話されました。

2024 御木本メソッドアカデミー 一般公開セミナーのお知らせ

~ 御木本メソッド、演奏への活かし方 ~

「御木本メソッド」「トレーニングボード」ピアノに取り組んでおられる方は一度は耳にしたことがあるかと思います。トレーニングのことを知っていても、それをピアノで音にする、表現することはとても難しく、(語弊はありますが)トレーニングと演奏したい音を両方並べてみると、そこにはとても大きな距離を感じます。

ではなぜ御木本メソッドが必要なのか?その距離を縮めるためにはどんなことが大事になってくるのか?をメインにお話ししたいと思っております。

お話しの後、小学生から中学生までのお子さんをレッスンします。御木本メソッドを通して実際弾いた時にどんな音が生まれるのか、トレーニングを知ることで何が違ってくるのか、レッスンをしながらみなさんと探っていける時間となりましたら幸いです。

皆様のご参加をお待ちいたしております。 

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第30回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナー

2023年12月29日 (金)、第30回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナーを、Zoomによるオンラインセミナーにて開催しました。

保育者養成における「豊かな感性や表現する力」を伸ばすピアノ指導の実践例〜レベルに応じた御木本メソッドの伝え方〜と題して、前半は守田絢子講師のポスター発表の解説と対談、後半はブレイクアウトルームにて参加者全員でグループディスカッションを行いました。

   恩田 明香 特別講師(左)と守田 絢子 講師(右)

まず、守田絢子講師が日本音楽教育学会で行ったポスター発表で担当した部分の解説を行い、授業やグループレッスンの効果と可能性、一般学習者に向けた御木本メソッドの伝え方の課題について、恩田明香特別講師との対談形式で話し合いました。

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第29回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナー

2023年9月9日 (土)、第29回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナーを 開催しました。今回はピアニストの菅野 潤先生をお招きして、御木本先生とゆかりの深い加賀町ホールにて、三年振りの対面セミナーが実現しました。

菅野先生は、パリと日本を行き来され、演奏会やコンクールの審査、講習会で世界中を飛び回っていらっしゃいます。

「音楽と音、その奥深いつながりをもとめてー御木本澄子先生の思い出とともにー」と題し、菅野先生にお話と公開レッスンをしていただきました。

お話は、ピアニストの佐藤美香特別講師との対談形式で進められ、御木本先生との数々の想い出を語ってくださいました。御木本先生の一番おそばで、一番長く過ごされた菅野先生ならではのお話は大変興味深く、当時の御木本先生のお姿が目に浮かぶようでした。

続いて公開レッスンです。曲はベートーヴェン ピアノソナタ17番「テンペスト」と、ドビュッシー前奏曲集 第2巻-第12曲「花火」です。

菅野先生の音は、柔らかく変幻自在で豊潤な響きを持ち、音楽はどこまでも優雅で美しく、力強い表現でも決して荒ぶることがありません。気品溢れる菅野先生の音と熱のこもった指導によって受講生の音がみるみる変わっていく様子は、まるで魔法にかけられたかのようでした。

より魅力的で奥深い表現のために、ペダリングや指使いのアイデア、タッチの方法など、懇切丁寧にご指導くださいました。指に余計な力を入れないこと、手のひらの感覚、5mmタッチや上腕からのタッチなど、隅々まで神経を通わせる御木本メソッドのトレーニングが、洗練されたテクニックの土台となっていることに深い感銘を受けました。

質疑応答では参加者の奥深い質問に対し、ひとつひとつ誠実にお答えくださいました。

セミナー後のお茶会では、菅野先生を囲んで楽しいひとときを過ごしました。

菅野先生の宝物のようなお言葉の数々と、素晴らしいレッスンに触れ、加賀町ホールのピアノで菅野先生の音を聴かせていただいたことは贅沢の極みであり、御木本メソッドの真髄に触れる貴重な学びの場となりました。菅野先生には心より御礼申し上げます。また、参加者の皆様と幸せな時間を共有できたことを大変嬉しく思っております。

お忙しいところ足をお運びいただき、本当にありがとうございました。

第28回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナー

2023年5月14日 (日)、第28回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナーを Zoom で開催しました。講師は佐藤 美香 特別講師です。

佐藤 美香 特別講師

「~エクササイズ集より~テクニックを組み合わせて響きの奥行きを考える」と題して、前半は御木本メソッドエクササイズ集より、両手の連携や2声、6度の課題から、音楽的に弾くために自分の指や体をどう使っているのかについて、佐藤先生ご自身の演奏動画を交えながら詳しく説明してくださいました。

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