2024年5月12日 (日)、御木本メソッドアカデミー 一般公開セミナーを加賀町ホールにて開催しました。講師はピアニストの佐藤美香特別講師です。
『~御木本メソッド、演奏への活かし方~』というテーマで、2時間以上に及ぶ熱のこもったセミナーとなりました。御木本メソッドは技術的に弾けないところを改善するためにあると共に、出したい音を作るためのメソッドであること。トレーニングから演奏に移る時、そこに音楽を乗せて音に息を吹き込み、魂を宿らせることが必要なのだという一貫した強いメッセージがありました。
音の方向性を何から感じるのか?調性や音程感の違いから、どんな景色をイメージしているか?それを、どのようにタッチを変えて音で表現していくのか?佐藤先生の演奏と音程感を段差への昇降に例えて、視覚的イメージに訴えながら具体的に説明されました。
トレーニングボードのLこすりは、最小限の筋肉で無駄な力を使わないように指を動かす感覚を養うものですが、慣れてきたら音に響きを加えていくことが大切です。手のひらで包み込む意識を持って、拍感を感じつつ、手が呼吸するようにLこすりを行うこと等、ボードと楽器のへだたりを埋めるために必要なプロセスや、意識していなければいけないことを詳しく解説されました。また、エクササイズ集の一部を紹介し、どんな意識を持つと弾きやすく、なおかつ音楽的になるのかを実演を通して音で示してくださいました。
さらに、骨を意識する弾き方や腕の重さが指に伝わるための手首の角度や位置について、歌う音と音階を弾くときの親指の使い方の違い、ペダルの踏み方など、音のバランスや響きの豊かさに直結する大切なポイントについて、トレーニングボードや上皿秤、おもり、骨格模型などを用いながら、配布資料を元に詳しく説明されました。
レッスンでは、モデル生徒一人一人に応じた丁寧なアドバイスと、具体的な練習方法や改善点が示されました。佐藤先生の声がけや演奏に触れて、生徒さんたちの音が変わっていく様子が大変興味深かったです。
佐藤先生ならではのユニークな指導方法の数々と、鮮やかで語りかけるような演奏に触れることによって、より深く御木本メソッドの本質を理解する絶好の機会となりました。ご参加いただいた皆様からも、多くの気づきや学びがあった、刺激になったと大変好評をいただきました。
ゴールデンウィーク明けのお忙しい時に、多くの皆様にご参加いただき心よりお礼申し上げます。
はじめまして。
認定講師、或いは会員の生徒でなければ、このようなセミナー(レッスン)は受けられないでしょうか?
匿名様
はじめまして。
お問い合わせをいただき、ありがとうございます。
一般公開セミナーは、認定講師や会員の生徒でなくてもご受講いただけます。今後の一般公開セミナー開催は未定ですが、情報はウェブサイトまたはピアノトレーニングのXに掲載いたしますので、よろしければご覧いただければ幸いです。
https://x.com/piano_training
よろしくお願いいたします。