第26回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナー

2022年8月28日 (日)、第26回 御木本メソッドアカデミー認定講師と研修生のためのセミナーを Zoom で開催しました。講師は本村 久子特別講師です。

本村 久子特別講師

今回は【演奏時の身体の使い方】〜骨のポジション、筋肉の連動の意識はどこへ向けるか〜 というタイトルで、演奏の際に身体に意識を向けることの大切さを解説しました。技術者によりカメラを3台設置し、さまざまな角度からセミナーの様子が撮影されました。

本村特別講師監修「ピアノ演奏のための体幹トレーニング」の動画を視聴し、それぞれの動きのポイントや呼吸のタイミング、これらの意識を演奏にどう活かすかについて、モデル生徒さんや本村特別講師自身の実演と演奏によって詳しく解説されました。

ピアノ演奏のための体幹トレーニング

骨格模型、バランスボール、椅子の後ろ足に木の板を挟む方法、新体操のリボン、壁を使った重心のかけ方と手首の支え方、演奏中に有効な瞬時に脱力する感覚を得るためのトレーニングなど、演奏に直結する数々のアプローチ方法について紹介しました。

大切なのは、まず下半身と身体の軸が安定すること。両腕の可動域を最大限に引き出すためには肩甲骨から動かし、6個の関節の連動によって音の響きの方向性や音色を操ること。軸を保ちながら身体を捻る動きやお腹の意識を使えるようになると、演奏時の適切な坐骨の使い方が可能になり立体的な音の響きに繋がっていきます。

御木本メソッドで培ってきた手指の細やかなコントロール能力を実際の演奏に活かすために、身体全体の連動が如何に必要であるかを今回のセミナーで深く理解できました。

子どもへの指導については、まだ手が未発達のうちから大きな音を無理に出させることの弊害について解説しました。目の前の結果にとらわれず、個人差の大きな子どもの成長を長期的に見ながら、成長に合わせて適切なトレーニングを続けていくことの大切さを学びました。

5〜6歳の手のレントゲン写真。手根骨が発達しておらず、指関節の隙間が広い。小さいうちに無理に大きな音を出させると骨が変形してしまう恐れも。

セミナーは質疑応答しながら進められ、最後は複数の参加者の方々に感想をお伺いしました。各自の気づきや学びについて意見交換し、大変有意義なセミナーとなりました。

夏の終わりの気忙しい折にご参加いただき、誠にありがとうございまいした!

みなさんの素敵な笑顔で締めくくりました♪

参加者の感想

身体を動かしながらの受講、とても新鮮で楽しかったです。そして、自分の体の硬さも痛感しながら(笑)、普段いかに自身の体に意識を向けていなかったか、を改めて感じた時間でした。まずは体幹に意識を向けることに時間をかけて取り組みながら、体への向き合い方や使い方を見直していきたいと思います。

御木本メソッドの様々な指や腕に対するトレーニングと同等に、具体的な体幹のトレーニング方法を演奏技術と有機的に結びつけることに関しては暗中模索でした。そのため、こうして具体的な方法を示していただけたことは大変心強く、早く身につけて生徒さんたちにお伝えしたいと考えております。

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