『ラスキン文庫たより第82号』(2021年10月1日発行)に、本村久子代表理事の追悼文が掲載されました。
御木本澄子様のご逝去を心からお悔やみ申し上げます。
ご葬儀での澄子様がとてもお綺麗で悲しみの中にも気品があり、讃美歌「麗しの白百合」の歌詞に胸が熱くなり涙したのを想い出します。
御木本澄子様は、一般財団法人ラスキン文庫理事、東京ラスキン協会会長、株式会社ミキモト名誉会長として長きにわたり貢献されてこられました。
また、音楽の世界におかれましては、画期的なトレーニング方法で音楽的且つ効率的なピアノ奏法につながる「御木本メソッド」を開発されました。長年研究されてきた「御木本メソッド」は数多くのピアノ学習者に多大な影響を与え国内外でのコンクールで優勝するなど素晴らしい成果を上げております。最近では「御木本メソッドが血となり肉となり、しっかり弾けました」又「以前よりホールで響くようになってとても嬉しい」等の声が寄せられ、子ども達が「御木本メソッド」の必要性と大切さを感じていることを痛感しております。盤石な基盤を整える第一歩として、令和元年に一般社団法人御木本メソッドアカデミーを設立し会長に就任されました。
私どもは次世代のピアノ学習者育成の為に、そして知的財産として「御木本メソッド」を受け継ぎ、発展させて行きたいと思っております。
私が東京ラスキン協会の会員になりましたきっかけは澄子様から「貴女、ジョン・ラスキン知っている?」と聞かれ「はい!少し」と答えたことでした。
御木本澄子様は、私の人生において大きな影響を与え、何事も筋を通し毅然と前向きに進んで行く生き方や人との出会いの大切さを学ばせて頂きました。
感謝の気持ちしかございません。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
本村 久子
(ラスキン文庫評議員)
(東京ラスキン協会会員)